2013年6月4日火曜日

ストーリー


カリカリベーコンのシーザーサラダ。

激しくうまい。


店内では、普段は消えているTVが点いていました。

なにやら今日は、サッカーの大切な試合があるようなのです。

試合が始まる前は、対戦相手であるオーストラリアがいかにこの試合負けられないかをいろんなVTRを流し、日本にとっていろんな因縁があったことを紹介し、オーストラリアの監督だったか選手だったかが日本は最強のライバルだなんて言ってて(字幕なので実際はどんなニュアンスなんだか)、最後にナレーターが「オーストラリアは背水の陣でこの戦いに挑みます!」と過剰に熱く訴えていました。

なんだか無理やり盛り上げようとしてるんだなー、真剣勝負なんだろうに安っぽいドラマに仕立てようとしてるなー、予定調和作ろうとしてるなー、「背水の陣」の使い方間違ってるなーなんて思いながらなんとはなしにセロリの柚子醤油漬けをつまみながら画面を見ていました。

その内に点を取られて、取り返して、引き分けに終わって、店内のみんなみんな大喜びしていました。

誰かの号令で店中が今日何度目かの乾杯をしているところ、僕はそっと店を出てバス停に向かいました。

たぶん先週行った、夜9時には駅の地下道のエスカレーターが止まりただの階段と化す静かな鳥取の町でも、大賑わいしているのでしょう。


今日は約束していたものをお渡しすることが出来たので、そして喜んでいただけたので、それだけで満足でした。

さらには、そのあとも美味しいお酒を飲めたので、僕にとってもいい夜でした。

まあ、点はとってもいないし取られてもいませんがね笑。


どんな瞬間も、終わりも始まりもない、ストーリーの断面なんだと思います。

ここは、ストーリーの交差点だなぁと思いました。


今度は、出来れば大切な試合にぶつからなければいいなぁと思うのでした。

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